売れる営業パーソンはヒアリングが上手い!

ヒアリングをスムーズにするSPIN手法

ここでは、SPINという聞く技術を使ってヒアリングをする方法を学んでみたいと思います。SPINはアメリカで開発された課題解決型営業の最も古典的な手法の一つです。コンプレックスセールス(高額、複雑、大型)に向いておりIBMが採用した営業手法としても有名です。このSPINを活用した商材研究から質問トークの作り方を紹介します。

まずは①商材の特徴をきっちり挙げその特徴から一般的に提供できる効果(利点)を上げます。そして、その利点から各々どんな顧客にどのように課題が解決できるのか?(利益)という順序で建材ニーズを引き出していきます。

どんな顧客にどのようにして自分たちの商品で課題が解決できるのか?を考えることで商材と顧客とのつながりを明らかにしていきます。

整理すると

①    商材の特徴を3つ以上書き出す。

1つの特徴に対し、利点を最低1つ、合計3つ以上書き出します。

②    商材で解決できる課題は何かを考えます。これが利益になるのです。

課題解決に向けて、顧客から、どのような意欲的発言(顕在ニーズ)が欲しいか3つ以上書き出す。「~なら助かるよ」「~ならやってみたい」といった形でまとめてみます。

このように商材の特徴、利点、利益を考えていくのですが、とりわけ大事なのは利益です。「利益」とは「課題にどう役立つか」の答えであり、いわば顕在ニーズとも言えます。ここを明確にしておくことで、説得力のあるトークを展開できるようになります。

営業トークの概要を考える

次は業界、部門研究で収集した情報とからめて、トークに落とし込んでいく作業を行います。なお、トークは質問形式でまとめます。トークそのものを考えるというよりも、顧客から聞き出したい情報は何なのかを想定し、それらを導くための質問を考える、といったほうが近いでしょう。

さらに、この段階でアポ取りのみならず、訪問の際のヒアリングで行う質問をすべて想定しておくくらい相手を想定しておくのがミソです。

多少の時間はかかりますが、一度、業界ごとにこの作業をしておくと、あとは個別の会社のケースにあわせて、質問トークを選びアレンジすればいいのでその都度、一から考え出すよりも効率的ですし、何よりもアプローチがぶれないというメリットがあります。

一つの業界にアプローチするにしても、ときには何百、何千もの会社にアポ取り電話をかけることがあります。アポが取れたら取れたで、ヒアリングを行い、プレゼンへとつなげていかなくてはならないわけなので、この間にトーク内容がブレたり、ヌケモレがあったりすると、一挙に信頼を失ってしまいます。どのプロセスでも、顧客のYESを引き出しながら、信頼を積み重ねられれば成功に近づくので準備段階で質問事項を一通り、洗い出しておきたいのです。

作業の要領をつかむまでは、それなりの時間がかかりますが、その後の営業活動がラクになるのも確かですし提案にも必要な情報を次々に集めながら、確度の高い営業活動を展開できるようになります。

深いヒアリングに通じる質問トークを作る手順

実際に顧客に質問するためのSPINの頭文字でもある「状況質問situation」「問題質問problem」「示唆質問implication」「解決質問need-pay」を考えていきます。そのために上記で示した①②に続けて、次のステップを踏んでおきます。

①    不平・不満発言(潜在ニーズ)は何か。

顧客から②でき書き出した発言を得るために、どのような不平・不満発言が欲しいか、②の発言に合わせて3つ以上書き出します。

この後、次のように質問内容を考えていきます。

④潜在ニーズを引き出す質問(問題質問)

3つの潜在ニーズを引き出すための質問を3つ以上書き出す。

「~についてはいかがですか」「~については満足ですか」「もし、不満があるとすれば?」といった質問に落とし込みます。

⑤顧客の状況を尋ねる質問(状況質問)

④の「問題質問」をするために、顧客の状況を確認する質問。業界、部門を調べたときのSWОT分析した時の「強み」「弱み」「機会」「脅威」それぞれについて質問を考えるといいですね。

⑥潜在ニーズを放置した時の問題を質問する(示唆質問)

④の問題(質問内容)を放置したらどうなるか。

「~をそのままにしておくと、×××なトラブルに発展してしまいますよね」

「問題は、どのようなことに関連していますか」

⑦商材で解決できることは何かを質問する(解決質問)

②の「~なら助かるよ」という答えを得るための質問です。

「~なら助かるんじゃないですか」

「~ならやってみる価値がありますよね」

ここまで仕上げたら、営業活動の全体像が見えてくるので、アポ取りのみならず、ヒアリング、プレゼンで一貫したアプローチや提案ができるようになります。顧客のことを真剣に考えると顧客も反応してくれるものです。

顧客からNОをもらう回数が多ければ、その事例は消していけばいいのです。これによって、本質的な課題に近づくことができるわけです。こうしてYESを導く状況を整えていきましょう。

是永英治

代表取締役

創業以来22年間、約600社の営業代行プロジェクトの指揮を執り様々な山を越えてきた営業代行のパイオニア。